看護業界が抱える課題についてクローズアップ

看護業界が抱える課題

医療の世界では、日々新しい技術や薬剤が開発されています。看護の世界も、ある分野に特化している専門看護師を必要とするところが増えてきました。専門看護師というのは、看護のスペシャリストといっても過言ではない程の専門的な知識が必要となり、患者だけではなく、患者の家族のケアも行います。
病によっては、退院をした後も引き続き自宅で治療を続けなくてはならない可能性があります。ですが、医療の知識がない家族は、適切なケアが出来ない可能性もあります。そのような家族に対し、治療方法の指導や相談に応じる存在が、専門看護師なのです。
ですが、専門看護師の資格を取得するのは簡単なことではありません。厚生労働省ウェブサイトによると、2019年3月に専門看護師の合格率は、前年より1.7%減った89.3%でした。看護業界が抱える課題は、専門看護師への合格者を、どのように増やしていくかということです。
また、少子高齢化も看護業界の課題に大きく影響を与えています。総務省統計局によると、65歳以上の高齢者の数は、2019年9月の調査によると3588万人と過去最多となっています。対して、少子化は進み続け、2019年12月に厚生労働省が発表した国内出生人数は、86万4千人と90万人を下回ったのは、統計を始めて以来初めてのことでした。
高齢者は増える一方なのに、このままでは看護師の数は減り続けてしまいます。看護業界が抱える課題は、人口減少によって看護師へのなり手がグッと減ってしまった時に、どのようなサポートをするかということです。